「なかじまなび塾」での私と子ども達、クライアントさん達との対話の流れをご紹介しますので、日々の生活で役立つヒントになれば嬉しいです。
内容は、本人から許可をいただいています。

学習法の個別指導をしていた時の対話
IMG_2606

「学校止めたいんスよね~なんか勉強やってる意味もわからないし」

自宅兼教室に来た時から、浮かない顔をしていた。受験生でありテストも近いし、勉強疲れかな?と思ったけど、言葉には出さずに、いつものように雑談から勉強を始めた時に、突然言われた。

学校をやめたい、勉強の意味はわからない、やめた先は考えていない、そんな理由をいくつも並べて、話し出した。

あなたなら、何て答えますか?

さて、どうしようか?

今までここまで一緒にトラブルも乗り越え勉強して来たのに、本当に学校をやめたいはずは、ない。

では何を伝えたいのだろうか?判断するのに情報が足りない。情報が足りない時に、思いつきで自分の主観で行動しちゃいけない。その人が発する言葉は、その人自身ではないから。

「ん?どしたー?」と答えて相手の言葉を待つ。カウンセリング技術を用いて話を聴いていく。

「だって、通学時間がかかるのに課題は多いし・・・」とたまっていた不満が飛び出して来た。でも、ここじゃない。そんな事は前からわかっていた事だ。そして、ここで偉そうなお説教や答えを求めているわけじゃない。だから話を促すように、1つずつ、話と思いを受け止める。

「ある教科の先生と合わなくて・・・学校でも家でも、落ち着く居場所が無い・・・」

ああ、これだ!やっとたどり着いた。受験でのプレッシャーと学校や家庭でのストレスが、色々と問題を複雑にして、「学校やめたい」って言葉になっていたんだ。

誰もが、いつでも、解決策を求めているのではない。ただ今の自分を受け止めて欲しい、そんな時もある。

「話してスッキリしました!さて、勉強しますか!ん~なんかやる気出て来た!」

ガリガリと相手を脅迫するように、押し付けるように「やんなきゃダメじゃない!受験生なんだから!バカな事言ってるんじゃないよ!」そんな言葉では問題は解決しない。

何でも話せる相手が居れば、話してスッキリすれば、能力を発揮出来る!だって子ども達は誰でも勉強が好きなんです!

言葉はその人自身ではないけど、言葉はその人からのサインです。言葉をそのまま受け止めずに、サインを読み取りましょう♪