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なかじまなび塾では色々な塾生がいる。国公立を目指したり、専門分野を伸ばしたり、そして勉強の遅れを取り戻そうとしていたり。

もう3年目になる男の子は、勉強しないからと連れてこられた。親の前では強がっていたけど、自信のなさが透けて見えた。勉強出来るようになりたい、との気持ちは見えるけど、行動に移せない。

少し話をして、自己否定が強く、今はまだ勉強を教える段階にないな〜と考えた。色々と傷付いているのはわかったし、学校では問題児扱いだろうから、先生としてではなく、楽しい親戚のおじさんで向き合う。

最初は将棋をしたり、ボードゲームをしていた。遊びながら対話を繰り返し、思いを受け止める。考えや行動を褒めて行く。

1ヶ月ほど過ぎた時に「ねえ、勉強しないの?」と男の子から言われた。

準備が終わった瞬間だ。

今では、学力も平均付近まで上がり、テスト前だから塾に行きたい!漢字検定落ちたけど、次も受けて、次は受かる!!と学ぶ事を楽しみ、自分の成長を信じる事ができる。

すぐに勉強を教えようとしても、準備が整っていなければ、身につけられない。

子どもの庭に新しい草花を植えようとするなら、まずは土壌を豊かにする事が先決だ。太陽や自然のバランスが大切だし、肥料も必要だ。心の栄養として、相手に思いを寄せて、考えや行動を受け止め、小さな事から褒めて行く。

そうして豊かになれば、もとからあった種が芽吹いて行く。後はその芽を守りながら、水と日差しを注いで行く。力強く根をはり、より高く成長する。もちろん勉強以外の草花も同様に。

もし今のやり方でうまくいかなかったり、大きく成長した草花が倒れそうなら、土壌の栄養が足りないのかもしれない。

そんな時は、いつだって遅く無いから、気付いた今から、愛情を注いで土壌を育もう!