子育てにおける2つの自由 ~その1~

 お断り:このブログは子育ての基本的な考えを書いています。その子のタイプや家庭の状況により、合う場合もあれば、合わない場合もあります。また、特定の個人や団体について書いていませんし、無関係なのをご了承のうえお読み進め下さい。

 本ブログでは3回に分けて「子どもの自由を育むための子育て」を目的として「子育ての自由」についての私の考えを、知識と実践法についてお伝えして行きます。

 私は「子育てにおいて自由が大切」と言っているけど、実はかなり厳しいです。

 一面では学校で一番のうるさい先生よりも厳しいし、一面では一般的な優しいお母さんよりも自由にさせる。

 子ども達が「やってみたい事」は積極的にどんどん背中を押してでもチャレンジさせるし、失敗には寛容どころかチャレンジした事を褒めています。

 でも、子どもが親に対して暴言を言ったりすれば、その親以上に叱る。状況にも寄るけど、人に迷惑をかけたり、自分の命を危険にさらす時は厳しく叱る。

 息子に対する子育てはもちろん、その子の成長度合いによるけど、私がみている子ども達についても同様に接しています。あ、もちろんご両親の了解を得て、です。

 両極端とも言える接し方だけど、子ども達は混乱しない。
子ども達は納得感を持って受け入れて、またウチへやって来てくれる。

 1つは厳しさで1つは自由なんじゃないの?と思うかもしれませんが、実はどっちも「自由」を育んでいるんです。

・英語では自由には2種類あるのを知っていますか?

英語の「Freedom」と「Liberty」はともに自由と和訳されるけど、ちょっと違う。
正しい英語講座ではないので、中島の意味付けと思って下さい。

「Freedom」は人の持つ根源的な自由であり、好む、愛、優しい、の他にも気ままさ、傲慢さも含まれたりする。

「Liberty」は束縛からの自由であり、解放とかって感じ。

子育ての自由においては、どっちも必要なんです。

人生を楽しむチカラとしての「Freedom」。大人も子どもも多くの人達が、過去の痛みといった経験から、自分の行動を妨げてしまっている。そんなココロのブレーキを緩めて、自分の望む方向へ進むための、自由。

社会で生きるチカラとしての「Liberty」。社会で生きるためにはルールを守る必要があり、そのルールを踏まえて、うまく活用するための、自由。

そんなルールは法律のようなものから、暗黙知の見えないものまである。

ルールを知らずに自由に振る舞う「Freedom」だけでは、社会では生き辛い。もちろん、ルールに縛られるだけでも、息苦しい。

まずは、ルールを知り、そして活用して行く自由が「Liberty」なんです。

・2つの自由のバランスが対せつ

 2つの自由は、生きるためにどちらも必要です。
 親や教育の場で周りからの言動により痛みを過度に経験してしまったり、失敗するチャンスを奪われて、自己肯定感が育まれないと「Freedom」の自由が失われ、子ども達の活力が失われてしまう。

 ルールを学ばなければ、教育の場でダメな子とのレッテルを貼られてしまい、その子の能力が評価されずに、発揮されずに、息苦しいものになってしまう。

 2つの自由はバランスを崩しながら、高まっていく。同時に高めて行くのは難しい。
子どもの環境変化により、求められる自由も変わって来る。小学校に上がる前後では「Liberty」が求められるし、幼少期や中学生に向かっては自分の可能性を広げる「Freedom」が重要になります。

・子育てには、時間をかけて

 でもね、明確な線引きなんてないんですよ。日々の子育てでは。
子どもと約束しても、守れない事もあるし、守る事だってある。親だって子どもだって、その日の気分が変わる。それに一喜一憂していては、親も子も心が疲れてしまう。

 草花木花を育むためには、栄養も、太陽も、水も必要だけど、一番は「時間」だ。
ケンカしたって、怒鳴ったって、甘やかしたって、時間をかけて調整を繰り返しなが、親も子も成長して行く事で「どんな波でも乗り越えるチカラ」が身に付いていくんです。

・次回は、2つの自由と子育ての関係について

 次回は、もっと詳しく説明して行きます。少し難しくなるかもですが、読み物としても楽しみにしていて下さい。